イコライザーのフィルターのように超高域や超低域のカットができます。
それだけでなく、レゾナンスもありますので例えばカットオフフリケンシー付近を"強調させる"といったクリエイティブな使い方もできます。
PEAKノブ (HPF PEAK, LPF PEAK) もぜひお試しください。
コンプレッサーモジュールはVCAタイプのコンプレッサーでマスタリング用途に最適な非常に穏やかな圧縮比になっていますが、よりサウンドデザインや積極的な音作りに適した高い圧縮比に設定することもできます。
最初にStereo/Dualスイッチがあります。ここでステレオかデュアルモノを選択でき、各チャンネルの検出信号 (コンプレッションをかけるための入力信号のレベル変化) をそれぞれのチャンネルのみに適用させるかどうかを選択できます。
それがForceというコンプレッサーパラメーターの1つです。
Forceはコンプレッションによる効果 (ゲインリダクション) を倍数的に拡大するパラメーターです。
エンベロープのパラメーター (AttackとRelease) もゲインリダクションを強調しますが、程度は比較的穏やかなものです。
Forceパラメーターの特長の1つは、レシオが1.1からスタートしてセンター位置で無限大になる点です。
センター位置から右側では、レシオがネガティブになります。
ここで言うネガティブレシオとは、スレッショルドレベル以下のサウンドは"まったく変化せず"、それ以上のレベルのサウンドはレベルが上がるほどゲインが下がります。
'Force'を最高値にすると、最も音量の大きなサウンドはスレッショルドレベル以下のサウンドになります。
これによる音の変化は、ビジュアライザーを見ながら試してみてください。
イコライザーモジュールはアナログタイプの3バンドEQでカーブは有名なPultecイコライザーのものを参考にしています。
ロー/ハイバンドはシェルフタイプのフィルターで、ミッドバンド (パネル表記はPresence) はピーク (ベル) タイプのフィルターになっています。
ロー/ハイバンドではCurveを調整でき、プレゼンスバンドではQ (帯域幅) を調整できます。
また、各バンドともGainとFrequencyを設定でき、フルパラメトリックの3バンドEQとして使用できます。
イコライザーの出力は3つのメインのオーディオパス (Dry, Compressor, Saturation) やFilterインプットにルーティングすることができます。
このボタンでオーバーサンプリングの位相特性をLinear PhaseかMinimum Phaseのいずれかに選択できます。
これはBus FORCEだけの機能です。
マスタリング用途にはLinear Phaseが最適です。
ですが、レイテンシーが生じますのでミキシングにはベストとは言い切れません。
レイテンシーが生じてCPUが負荷が少し上がる'Linear Phase'にするか、レイテンシーのないMinimum Phaseにするかは、用途に応じて使い分けることができます。
DCは'Direct Current'つまり直流電流のことでDCブロッカーはグランドループの除去や、リークしたモジュレーション信号の除去、システムS/N比の向上などが主な役割です。
きちんとした録音ソースであればDCブロッカーを使用する必要はありませんが、モデリングによる歪みでもセッティングによってはDCが少し加わってしまうことがあります。
そのためDCブロッカーはオンがデフォルトになっています。
Bus FORCEには3つの独立したオーディオパス (Dryパス、Compressorパス、Saturationパス) があり、各パスで個別にモジュールをオフにすることができます。そのためルーティングという意味では極めて多彩な音作りをすることができます。
例えばパスごとにEQやコンプレッサー、サチュレーションを加えることでパラレルプロセッシングをすることもできます。また、各モジュールをシリーズ接続にすることもできます。
クリッピングはディストーションの一種でClippingノブで調整します。
基本的にはレベルがゼロ以上になると波形を"矩形波”のように変化させます。
その結果高次倍音が増えます。
例えばドラムサウンドのアタック部分に"ノイズがかった"歪みをつけるといったことができます。
デフォルト設定はオフでノブの値は0にセットされています。