SQ80波形バンクとトランスウェーブバンクが同じように見えたとしても、両者にはハッキリとした違いがあります。
SQ80波形バンクにはオリジナルのSQ-80に搭載されていたすべての波形を内蔵され、忠実に再現されたSQ80オシレーターを通して発音されます。
このバンクにはシングルサイクル波形やワンショット波形が入っています。
パーカッシブなワンショット波形とシングルサイクル波形の持続音をミックスして使用するのがEnsoniqのクロスウェーブシンセシスの基本です。
一方、トランスウェーブはVFXなどSQ-80以降のEnsoniqシンセサイザーに内蔵されていた波形です。
オリジナルVFXのトランスウェーブは波形名の末尾が-Xとなっており、波形リストの最後には4種類のレゾナント波形も入っています。
ビジュアライザーの白いフェーダーでトランスウェーブのポジションを変更でき、ウェーブテーブルのインデックスを移動させることができます。
また、SQ-80の全波形もトランスウェーブバンクに入っており、よりクリエイティブで実験的な音作りをすることができます。
SQ80波形では、トランスウェーブのポジションを変化させるとパルスウィズモジュレーションのような効果になります。
"Hidden Waves"(隠されていた波形)バンクにはESQ-1やSQ80で聴かれた予測不能で不安定な波形を思わせるような波形が入っており、これらは実機をハッキングすることでその存在が判明したものです。
これらの波形はほとんど音楽的ではないものですがアンビエント的なサウンドのもので、音作りの実験ソースとして最適です。

Voice Reassignがオフの場合は、同じノートがオフになる前に再び弾いても新しいボイスが後から弾いたノートにアサインされ、前のボイスはそのまま発音を続けます。

どのエンベロープもMSEG(マルチセグメントエンベロープジェネレーター)かDADSR(ディレイ、アタック、ディケイ、サステイン、リリース)モードに切り替えることができます。
モード切替は、'Mode'ドロップダウンメニューをクリックすることで簡単に行なえます。
注:Envelope 4はDCA 4に内部接続されています。
つまり、ここでのディレイはLFO振幅のスタート時のレベルからフルレベルに達するまでの時間差のことで、この2つのレベル差に応じてフェイドイン/アウトが早くなったり遅くなったりします。
設定値を1に近づけるほど変化が急速に起こり、0に近づけるほど変化が遅くなり、0にセットすると変化しなくなります。
この状態はオリジナルのSQ-80ハードウェアと同じ動作です。
ALLとHELDの2種類から選択できます。
ALLを選択すると、ピッチベンドホイールの操作が発音中の全ボイスに適用されます。
HELDを選択した場合は、その時にノートオンになっている(実際に打鍵中の)ノートに対してのみピッチベンドがかかります。