'Range'ノブには3つのEQバンドのゲイン調整幅を一斉に切り替える機能があります。
デフォルト設定値は'1'でオリジナル機と同じくレンジが広く、緩やかなEQカーブです。
ノブを左に回すと設定が切り替わり、レンジが劇的に広がり非常に広いEQレンジになり、各バンドがオーバーラップするEQカーブになります。
'Stepped Controls'ボタンをクリックします。
デフォルト設定では'Stepped Controls'はオンになっています。
この場合、設定値は決まった値を切り替えるだけになります。
各パラメーターを連続可変にしたいときは'Stepped Control'ボタンをクリックしてオフにします。
Auto Gainボタンがまさにその機能です。
'Auto Gain'はEQでの音質加工による音量変化を補正して入力レベルと出力レベルを均一化します。
入力と出力のレベルを同じにしたいときは、このボタンをクリックして押し込んだ状態にします。
オリジナル機のユーザーエクスペリエンスを大切にすべく、ビジュアライザーはデフォルトでは非表示になっています。
これを開くには、アッパーツールバーの右側にあるVisualizerボタンをクリックします。
左側のボタンで入力信号と出力信号の表示/非表示や左右チャンネルの表示/非表示を切り替えることができます。
左チャンネル (L) は明るいグリーンで表示され、右チャンネル (R) はオレンジ色で表示されます。
Präsenz (プレゼンス) がメインのEQバンドです。
このバンドは非常にソフトなカーブのベルバンドで左のノブで周波数、右のノブでゲインを調整します。
左のノブでこのバンドの中心周波数を300Hz〜8kHzの範囲で設定できます。
右のノブでこのバンドのブースト/カットを調整します。
-8dB〜8dBの範囲でブースト/カットでき、デフォルト設定値は0です。
こちらがハイパス/ローカットフィルターです:
このフィルターはデフォルトではオフですが、オンにすると20Hz〜320Hzの範囲で可変します。
ハイパスフィルターは低い周波数をカットして不要な低域成分や全体音量への干渉を除去します。
これにより、聴感上の音量に影響することなくよりクリアな音質と暴れのない落ち着いた全体音量にすることができます。
ローシェルフのHzスイッチで切り替えます:
スイッチですので連続可変ではなく、50Hz、100Hz、300Hzという決まった値を選択します。
デフォルト設定値は300Hzです。
ローシェルフのdBノブを使用します。
デフォルト設定値は0 (ブースト/カットなし) で、-15dB〜15dBの範囲で設定できます。
'Stepped Controls'がオンのときはオリジナル機と同様の決まった設定値を選択する方式ですが、これをオフにすると連続可変になります。
ハイシェルフのdBノブを使用します。
ローシェルフのdBノブと同様、デフォルト設定値は0で-15dB〜15dBの範囲で設定できます。
これもローシェルフと同様ですが、'Stepped Controls'がオンのときはオリジナル機と同様の決まった設定値を選択する方式ですが、これをオフにすると連続可変になります。
ハイシェルフのHzスイッチで切り替えます:
スイッチですので連続可変ではなく、5kHz、10kHz、30kHzという決まった値を選択します。
デフォルト設定値は5kHzです。
こちらがローパスフィルターです:
ローパス/ハイカットフィルターは高域成分をカットし、オーディオ全体に悪影響を及ぼす不要な高域を除去します。
これにより、オーディオ全体の特性を大きく変えずにより聴きやすく快適な音質に仕上げることができます。
周波数は1.4kHz〜22kHzの範囲で設定できます。
他のノブと同様、連続可変か決まった値を選択する方式のどちらかが選択できます。
'Stepped Controls'ボタンがオンのときは後者になります。
デフォルト設定ではチャンネルリンクはオンになっています。
この場合、片方のチャンネルで設定を変更するともう片方でも同じように設定が変更されます。
チャンネルリンクを解除するにはリンクボタンをクリックしてオフにします。
チャンネルリンクがオフの場合、各チャンネルは独立した状態になりそれぞれで別々の設定にすることができます。
M/S (Mid/Side) モードスイッチを使用します:
Mid/Sideモードでは、左チャンネルに対応するパネルのコントロール類でミッドチャンネルの音質を調整し、右チャンネルに対応するパネルのコントロール類でサイドチャンネルの音質を調整します。
Mid/Sideモードを適切に動作させるために、チャンネルリンクはオフにしてください。
ミッドチャンネルはステレオイメージのセンター定位成分で、サイドチャンネルはステレオイメージの両端の成分になります。
ミッドチャンネルをブーストするとサウンド全体は"モノ"に近くなり、サイドチャンネルをブーストするとよりワイドなステレオサウンドになります。
"Charakter"スイッチでEQ SITRAL-295の音質が変化します。
'Original'のポジションではオリジナル機のナチュラルなTHD特性のエミュレーションになります。
'Alternativ'にセットすると、レベルを高くしたときに低域でのサチュレーションが大きくなり、同じ動作ながらも少し違ったバージョンの音質になります。
デフォルトは'Original'です。
実際に試してみて音質の変化をお楽しみください。